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高ぶりを捨てなさい





■高ぶりを捨てなさい
(聖書個所) 「出エジプト記 28章 1節〜29章46節」

「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ。」 (箴言 16:18)




人類の祖先であるアダムとエバが堕落した後、人間の心の中では、絶えず神のようになりたいという高ぶりが座を占めてきました。この高ぶりは、人類の歴史や文明の中に脈々と流れているのです。旧約聖書にバベルの塔の教訓があります。ノアの洪水以後、神はすべての人を滅ぼして、ノアの8人の家族だけを生かしてくださり、その子孫たちが全地に広がり始めました。

この時神は彼らに「あなたがたは生めよ。ふえよ。地に群がり、地にふえよ。」(創9:7)と祝福してくださいました。それにもかかわらず、人々は数が増えてくるや、神の命令に正面から挑戦しました。聖書には、神を敬えとはっきり記されているのに、彼らはバベルの塔を積み上げ自分たちの名を高めようと御言葉に背きました。

また、神は全地に広がって離れて暮らせと言われたのに、彼らは離れることを免れようとしました。このように神に立ち向かったのは、彼らの心に高ぶりが入り込んだためです。

このような高ぶりは悪魔から来るものです。悪魔は、神のようになろうとして追い出されたため、その後も常に神のようになろうとするのです。ですから、エバを誘惑するときも、「あなたが善悪の知識の木から取って食べたら、目が開け、神のようになる」といったのです。

こうして、ノア以後の人間達が、バベルの塔を積み上げ、高ぶって神に立ち向かったとき、神は彼らの言語を混乱させました。そのときまでは、人は一つの言語を使っていましたが、神は言語を混乱させることにより、意志の疎通ができないようにしました。そして同じ言語を使う人同士が群れになって別れ別れになり、今日のように人類が全世界にバラバラに住むようになったのです。

私たちは、神を敬いあがめるようにつくられました。それにもかかわらず、悪魔の誘惑に負けて悪魔のように高ぶり、神に敵対しようとするために、今日多くの人々が富や栄華や名声を得ながらも幸福を知らないで生きているのです。夫婦の間には不和が絶えることなく、両親と子供の間に葛藤が起き、社会は均衡がこわされ、不安が消え去らないでいる原因は、彼らが神をあがめないで高ぶっているためです。

ですから私たちは、毎日自分自身を振り返り、高ぶる者の座に座らなかったか、高ぶった考えをしているのではないか、高ぶった言葉を使わなかったかを、いつも探らなければならないのです。
















マザーテレサ 愛のことば

 
NO.04027