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5月17日


■誓願の祈りの力

「サムエル記 第一 1章:9節〜11節、17節〜18節」
1:9 シロでの食事が終わって、ハンナは立ち上がった。そのとき、祭司エリは、主の宮の柱のそばの席にすわっていた。

1:10 ハンナの心は痛んでいた。彼女は主に祈って、激しく泣いた。

1:11
そして誓願を立てて言った。「万軍の主よ。もし、あなたが、はしための悩みを顧みて、私を心に留め、このはしためを忘れず、このはしために男の子を授けてくださいますなら、私はその子の一生を主におささげします。そして、その子の頭に、かみそりを当てません。」

1:17 エリは答えて言った。「安心して行きなさい。イスラエルの神が、あなたの願ったその願いをかなえてくださるように。」
1:18 彼女は、「はしためが、あなたのご好意にあずかることができますように。」と言った。それからこの女は帰って食事をした。彼女の顔は、もはや以前のようではなかった。




私たちが、神様の御答えを切に願いながら祈る時、誓願を立てて祈る場合があります。この誓願の祈りは決定的な祈りとなります。今日の本文(奉読箇所)を見ますと、ハンナは息子を与えてくださいと神様に祈るとき、誓願を立てました。彼女は、もし神様が男の子を授けてくださいますなら、その子の一生を主にお捧げします、と誓願しました(11節)。神様はその誓願をお聞きになり、ハンナは自分の誓願の祈りが聞き叶えられたことを、心の平安を通して悟りました。それで、またと彼女は顔に愁いを見せなくなりました(18節)。以前にも何度も祈りを捧げましたが、その時には心に平安がなかったのですが、熱く、且つ強力な誓願の祈りを捧げるや、神様の御答えが臨んだのです。


聖書には、誓願の祈りを捧げて、神様から御答えをいただいた人たちがおりますが、その中でも代表的な人物が士師エフタです。アモン人の侵略を受けて同族が危機に瀕した時、エフタはイスラエルの軍事的指導者になってアモン人と戦ってくれ、と頼まれました。その時、勝利を得るために、エフタは神様に強烈な誓願の祈りを捧げました。『もしあなたが確かにアモン人を私の手に与えてくださるなら、私がアモン人のところから無事に帰って来たとき、私の家の戸口から私を迎えに出て来る、その者を主のものといたします。私はその者を全焼のいけにえとしてささげます。』(士師記11:30〜31)


神様は、エフタの誓願の祈りを聞き叶えてくださり、彼は戦いに勝って、家に帰って来ました。ところが、エフタを真っ先に迎えに出て来たのは、彼にはただ一人の娘でありました。エフタは極限の悲しみを抱いて、その一人娘を全燒のいけにえにして神様に捧げ、誓願を履行しました(士師記11:29-40参照)。


このように、絶対絶命の危機の状況の中で捧げる誓願の祈りは、神様の御座を動かし、個人と国の運命と歴史を変化させる偉大な力があるのです。しかし、エフタのように向こう見ずの誓願の祈りを捧げることは望ましいことではありません。また願いが叶えられた後にも、誓願を履行しないとか、遅れて履行したりする時には、必ず神様の懲らしめがあるという事実を心に深く銘じなければなりません。




お祈り

私たちの祈りに答えてくださる、父なる神様!私たちが請願を立てて切なる祈りを捧げる時、その祈りが神様の御座を動かし、神様が迅速に答えて下さることを悟らせてくださって有り難うございます。私たちが請願を立てて祈り、答えていただいた後に、誓願したことを忘れてしまうような、愚かな者にならないように助けて下さい。 イエス様の御名によってお祈り申し上げます。アーメン!