■正しい指導者の姿
「列王記 第一 12章:6節〜11節」 12:6
レハブアム王は、父ソロモンが生きている間ソロモンに仕えていた長老たちに相談して、「この民にどう答えたらよいと思うか。」と言った。 12:7
彼らは王に答えて言った。「きょう、あなたが、この民のしもべとなって彼らに仕え、彼らに答え、彼らに親切なことばをかけてやってくださるなら、彼らはいつまでもあなたのしもべとなるでしょう。」
12:8
しかし、彼はこの長老たちの与えた助言を退け、彼とともに育ち、彼に仕えている若者たちに相談して、 12:9
彼らに言った。「この民に何と返答したらよいと思うか。彼らは私に『あなたの父上が私たちに負わせたくびきを軽くしてください。』と言って来たのだが。」
12:10
彼とともに育った若者たちは答えて言った。「『あなたの父上は私たちのくびきを重くした。 だから、あなたは、それを私たちの肩から、軽くしてください。』と言ってあなたに申し出たこの民に、こう答えたらいいでしょう。あなたは彼らにこう言ってやりなさい。『私の小指は父の腰よりも太い。 12:11
私の父はおまえたちに重いくびきを負わせたが、私はおまえたちのくびきをもっと重くしよう。私の父はおまえたちをむちで懲らしめたが、私はさそりでおまえたちを懲らしめよう。』と。」
ソロモン王の後を継いで、レハブアムが王になりました。ところが、ソロモン王の時、王宮と神殿を建てるためにたくさんの税金を納めさせ、数多い民たちを労役に動員したために、民たちの不満は雪だるまのように大きくなっていました。それでソロモン王の後、民たちはレハブアム王に、過酷な労働と過重な税金を軽くしてください、と願い出ました。すると、レハブアム王は三日後に答えると約束してから、対策を講じました。
先ず、レハブアム王は、父ソロモン王に仕えていた元老たちと相談しました。彼らは、「きょう、あなたが、この民のしもべとなって彼らに仕え、彼らに答え、彼らに親切なことばをかけてやってくださるなら、彼らはいつまでもあなたのしもべとなるでしょう。」(本文7節)と忠告しました。
ところが、レハブアム王はこの忠告を受け入れずに、今度は、自分と一緒に育った若者たちに相談しました。若者たちは、「私の父はおまえたちに重いくびきを負わせたが、私はおまえたちのくびきをもっと重くしよう。私の父はおまえたちをむちで懲らしめたが、私はさそりでおまえたちを懲らしめよう、と言ってやりなさい。」(本文11節)と答えました。
それでレハブアム王は、個人的な親近感に惑わされて若者たちの言うことを聞き入れました。慈しみ深く、寛大な善政を捨てて、強暴な独裁政治をすることに決めたのです。結局、レハブアム王は民たちから見捨てられてしまいました。もしも、レハブアム王が、民たちの事情をよく知っており、老練で、知恵深い元老たちの忠告を聞き入れたとしたら、彼は民たちから尊敬されたことでしょうし、彼の国は永続したに違いありません。
私たちは皆、霊的指導者であるか、または遠くない将来に指導者の役割を果たさなければならない人たちです。私たちが指導者として働く時、レハブアムのように個人的な親近感や私的な思考で過ちを起すことがないように、いつも注意しなければならないのです。
お祈り
知恵の根本であられる、父なるわが神様!
真実な心で私たちを助けてくれる、正しい忠告を明確に分別して、それに耳を傾ける知恵を私たちに与えてください。
イエス・キリストの御名によってお祈り申し上げます。アーメン!
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